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「やってほしい部分を評価」がコンセプト - 中医協委員・安達秀樹氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2012年2月20日 (月)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

「社会保障・税一体改革で、国の基本方針が示された中で実施され、改定の拠り所がはっきりしていた。その意味で非常に堅実な改定であり、かつ医療の実態に合わせるための様々な見直しも行っている」。中医協の診療側委員の一人、京都府医師会副会長の安達秀樹氏は2012年度診療報酬改定をこう評価する。今改定の特徴は何か、果たしてどんな影響があるのか、積み残した課題は何か――。中医協総会では常に論旨明快に切り込む安達氏に、お聞きした(2012年2月13日にインタビュー。計4回の連載)。 ――先生は2月10日の答申後の記者会見で、「前回改定では、入院4400億円と外来400億円という財源の枠をはめられたが、今回はなかったことが大きい」と発言されました(『中医協診療側、7人の委員は何を語ったか』を参照)。点数の配分を決める中医協の役割が尊重されたことに加え、前回改定ではもう少し財源があれば、外来に点数を付けたかったという思いもあるのでしょうか。 前回改定で、財源の枠がなければ、病院と診療所の再診料は71点で統一すべきだった。診療所の再診料を2点下げた分の財源と、病院の再診料を60点から69点に上げた財源は同じ...