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「内科医12人、総退職」、救ったのは総合内科医

レポート 2012年2月17日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿自治医科大学長)の第5回会議が2月16日開催され、北海道の江別市立病院と岩手県の一関市国保藤沢病院に対し、「地域医療と総合医」という視点からヒアリングが行われた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。共通していたのは、医師不足の地域で病院機能を維持していくには、総合内科医を中心として、必要に応じて臓器別の専門医と協働する体制が有効だという点。また、医学部卒業後すぐに総合医の道を選択する医師、あるいは臓器別の専門医取得後に総合医を目指す医師など多様なキャリアパスがある実態を踏まえた、総合医の専門医制度を検討する必要性も指摘された。 江別市立病院副院長の阿部昌彦氏(左)と、一関市国保藤沢病院院長の佐藤元美氏(右)は、ともに自治医科大学卒業。 江別市立病院は一般病床278床、精神病床59床。副院長の阿部昌彦氏は、2006年秋に12人の内科医が総退職した後、2007年4月に赴任、総合内科を中心に病院を再建したことを紹介。「臓器別の専門医を複数集めて、再スタートをすることは難しかった。地域医療を維持している中小病院の機能不全を救うために...