「ミスマッチの解消」が今後のキーワード - 厚労省保険局医療課長・鈴木康裕氏に聞く◆Vol.7
インタビュー
2012年3月13日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
――また今後の課題として、医療経済実態調査も精緻化されてきたとはいえ、診療科別の調査では母数が少ないという問題があります。 今回の附帯意見の中にも、医療経済実態調査の見直しが挙げられています。ただ、もちろん、いろいろな事務的な混乱はありましたが、少なくても改定前後の年で、同じ医療機関で比較できるようになったのは今回の調査が初めてです。単月での改定前後の比較は前回調査からできるようになりましたが、1年間を改定前後で比較できるのはかなり意味があり、「定点調査」と同じことになります。方法論としては、かなり確定してきました。あとは例えば、一つの方法ですが、医療法人は大抵法人会計を実施しています。少なくても収支の部分だけは、それを利用して幅広く集め、コストの細かい部分などは医療経済実態調査の形で抽出でやる。いろいろなやり方があると思うのです。そこは中医協で相談しながら進めたいと思います。 「エビデンスには、立場の違いを超えて、一定の普遍性がある」と指摘し、データ、エビデンスに基づく議論の重要性を指摘する鈴木康裕氏。 ――最後にお聞きしますが、費用対効果の分析などの方法論ではなく、2025年に向け...
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