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コホートは新年度からパイロット的に開始 - 東北大学医学部長・山本雅之氏に聞く◆Vol.3

スペシャル企画 2012年3月22日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医療支援と並ぶ柱である、バイオバンク事業についてお教えください。 「3世代コホート」を利用した疾患遺伝子探索が一番の特徴で、世界的にも類を見ない大きなコホートをやることになります。研究の面からは、この辺りを中心にやっていくことを考えています。病気の方が家族内で生じた時に、家族歴を調べ、Phenotypeを同定できると、どのようにこの病気が成り立っているのかが分かるでしょう。家族内の非罹患者を対照とすることで、良質の対照群を得ることができるメリットは大きい。3世代コホートと、地域住民コホートと併せて実施すれば、より幅広い知見が得られます。 その基盤となる「コア解析センター」の構想は、大体固まってきています。各部門との関係で言えば、まず「予防医学・疫学部門」から、参加者のサンプル・診療情報・環境情報が集まり、「バイオバンク部門」でそれを管理する。「ゲノム解析部門」には、「コア解析センター」と「情報解析センター」を置き、コア解析センターでは、DNA等抽出から、シークエンス決定、オミックス解析までを行う。次に情報解析センターで、配列情報解析を行い、各種情報を蓄積した統合データベースを構築し...