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専門医の地域偏在解消、諸外国でも苦慮

レポート 2012年3月8日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿自治医科大学長)の第6回会議が3月8日に開催され、日本専門医制評価・認定機構理事の八木聡明氏が海外5カ国の専門医制度を説明した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。八木氏が取り上げたのは、米国、イギリス、韓国、ドイツ、フランスにおける内科や外科などの基本領域の制度。 各国に共通しているのは、日本のように学会ごとに認定する制度ではなく、国あるいは第三者組織、医師会が管理する形で専門医制度を運営している点だ。また日本のように自由標榜制でもない。「将来的には、日本も、『トレーニングを受けないと看板を出せない』という方向に行かざるを得ないのだろう」(高久座長)。 日本における専門医制度の議論では、医師の地域偏在の解消も期待する意見がある。ただし、イギリスではGP(General practitioner)については、国が配置基準を決めているものの、それ以外は地域偏在の解消にはつながっておらず、「いろいろ工夫されているが、いい手立てはないのが現状」(八木氏)だ。 また、本検討会では、専門医としての「総合医」(GP)をどう位置付けるかも...