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全壊の病院、2016年再建を目指す -伊勢秀雄・ 石巻市立病院院長に聞く

スペシャル企画 2012年3月13日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

東日本大震災で、5階建ての1階部分はすべて浸水、診療機能が完全に停止した宮城県の石巻市立病院(『伊勢秀雄・石巻市立病院院長、「震災直後の5日間」を語る』などを参照)。4月にスタートした仮設診療所での診療は、今年2月末で終了したが、新たなスタートを目指す。この5月から、約1900戸の仮設住宅のある地域に仮設診療所をオープン。3月末には、再建計画が決定する予定で、2016年1月の再開を目指す。院長の伊勢秀雄氏に、現状と再建計画をお聞きした(2012年3月13日にインタビュー)。 ――2月23日の市議会地域対策特別委員会で、石巻市立病院の再建案が提出されました。 2016年1月の開院を目指しています。場所は、JR石巻駅前にある約8000m2の市有地です。国の「地域医療再生基金」(注:2011年第3次補正予算。被災3県で720億円)の約90億円を使って再建するのですが、この予算は土地購入費用には使えません。市に財政的な余裕はない。このため、候補地を市有地から探した。比較的高い地域にある場所は、今、仮設住宅に使用されています。そのほか、旧市役所の跡地もありますが、あまり高い建物は建てられない。結...