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50床増床、地域の拠点として基盤強化- 飯沼一宇・石巻赤十字病院院長に聞く

スペシャル企画 2012年3月18日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

東日本大震災直後、約22万人の石巻医療圏で唯一、機能していたのが、石巻赤十字病院(402床)。それまで1日約60人だった急患数は、一時は1000人を超えた。今も、日中の診療はほぼ平常に戻ったものの、夜間や休日は患者数が多い日が続く。入院病床もフル稼働の状態で、この3月からは仮設病棟で50床増やした。 震災から1年経った石巻赤十字病院や地域の医療の現状、今回の教訓や今後の展望などについて、院長を務める飯沼一宇氏にお聞きした(2012年3月8日にインタビュー)。 ――2011年5月のゴールデン・ウイーク後から、入院患者の予約も開始されるなど、通常診療に戻りつつあるとお聞きしました(『「“災害モード”から“通常モード”へ」、石巻赤十字病院院長・飯沼一宇氏』を参照)。 実際にほぼ通常に戻ったのは、7月くらいでしょうか。外来患者は、8月から10月にかけてやや増えましたが、今は1日900~1000人で、震災前とほぼ同じです。石巻市の避難所は10月初めにすべて閉鎖され、10月くらいまでには地域の診療所も再開したため、ある程度落ち着いてきています。 今、問題なのは、夜間と休日の対応。この時間帯の患者さ...