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現地リポート、震災から1年の石巻の今

スペシャル企画 2012年3月19日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「祝 甲子園初出場 おめでとう 石巻工業高等学校」。JR石巻駅前には、市民を元気付ける象徴のように、大きな看板が掲げられている。駅前で浸水した商店街も一部は再開し、一角にはプレハブの仮設店舗による「ふれあい商店街」が出現。震災直後は、市内の至るところで山積みになっていた瓦礫や倒壊家屋の廃材は、市内数カ所の瓦礫集積場に集められ、市内を車で走る限りは目に付きにくい状態まで片づけられた。 JR石巻駅の駅。石巻工業高等学校の甲子園初出場を祝う看板が。 東日本大震災から1年。津波の被害で、最多の犠牲者が出た自治体である石巻市。「石巻圏合同救護チーム」が把握していただけでも、一時は市内300カ所を超えていた避難所も、2011年10月11日にはすべて閉鎖された。産業の復旧・復興、市の本格的再生はこれからだが、震災直後の混乱期から、一定の安定期に入りつつあるように映る。 JJR石巻駅前にある仮設商店街。 医師は11.9%、看護師は14.5%減少 医療機関も同様だ。宮城県の調べによると、震災前、石巻医療圏には、病院13施設、医科診療所129施設、歯科診療所85施設、計227の医療機関があった。その復旧は...