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「医療基本法」の制定を提言、日医委員会

レポート 2012年3月29日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会は3月28日の定例記者会見で、日医・医事法関係検討委員会の「医療基本法」の制定に向けた具体的提言を公表した(資料は、日医のホームページPDF:377KBを参照)。 報告書ではまず医療基本法をめぐる現状について、「医療に関する基本的な法律の制定に関する関心は徐々に高まりつつあるが、国民全体の意識には、いまだ十分に浸透しているとは言えない」と指摘(『「医療基本法」制定目指し、シンポジウム開催』を参照)。 その上で、医療に関する基本理念を、「基本法」という形式で明示する必要性を指摘した。理由として、医師・患者間の信頼関係が阻害されている状況の背景には、医療分野の関係法令や行政通達の中には医療の実情にそぐわない旧態依然としたものがあること、各関連法令や施策間で不整合があり、医療現場に混乱がもたらされていることなどを挙げている。医療基本法は、各種法令を束ねる「親法」で、各種法令と憲法とを媒介する働きを担う位置づけであり、「詳細にわたって規定するのではなく、あくまで大枠を定めるべき」としている。 医療基本法をめぐっては、「患者の権利」を全面に打ち出すべきという意見もある。しかし、本報告書...