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院内事故調査の現状認識、医療者と患者で差◆Vol.6

レポート 2012年5月1日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」(座長:山本 和彦・一橋大学大学院法学研究科教授)の第3回会議が4月27日開催され、同部会の構成員など、計5人へのヒアリングを行った(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 院内事故調査や第三者機関による調査のあり方について、主に医療者側からは院内事故調査を主体にすべきという意見が出た一方、患者の立場からは第三者機関の創設を求める声が強く上がった。さらに、無過失制度についても必要性は指摘されたものの、過失の有無と補償対象などが明確にはならず、何らかのコンセンサスが見い出されたとは言えなかった。次回以降も、医療事故調査の仕組みや再発防止のあり方について議論を深める。 会議の冒頭、藤田一枝・厚生労働大臣政務官が出席、挨拶した。 「今の院内調査は信頼性に欠ける」 医療事故調査について、院内調査を中心に制度設計する必要性を指摘したのが、秋田労災病院第二内科部長の中沢堅次氏。中沢氏は、「いくら医療者が努力を重ねても、医療事故は起きるという前提で考えると、事故が起きた場合には被害者への対応が重要。患者に全容を理解してもらい、過失が...