医学部新設を国に要望、東北市長会が特別決議
レポート
2012年5月17日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
第160回東北市長会総会(会長:奥山恵美子・仙台市長)が5月17日開催され、東北地方の地域医療体制の充実のため、早急に医師の偏在の解消を図るとともに、医学部新設をはじめとした、東北における長期的な医師の確保に向けた取り組みを国に要望することを、満場一致で承認した。今後、決議を国など関係機関に提出する。 東北市長会は、東北地方の75の市長で構成。 決議では、東北地方は、従来から医師の不足、診療科と地域の医師の偏在で深刻な状況にあったとし、東日本大震災で一層厳しさが増したことから、「東北地方の医師の絶対数を増やし、負担を軽減していかなければ、市民の命と健康の砦である医療現場は崩壊する」と指摘、「高齢化や過疎化といった地域の実情に応じた地域医療の提供が求められ、総合医の養成も必要」だとしている。 その上で、医師の偏在解消が喫緊の課題であるとともに、「地域で求められる医師を数、質ともに将来にわたって確保していくために、医学部を新設して地域に根ざした医師を養成するなど、根本的な解決に向けた対策を講じることが必要」と求めている。 東北市長会の会長を務める、奥山恵美子・仙台市長。 石巻市長が決議の趣...
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