医師の2、3割は総合医であるべき◆Vol.3
スペシャル企画
2012年5月29日 (火)
司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――理想を言えば、医師100人に50人の程度の総合医が必要とのことですが、現実可能性を踏まえると、日本全体ではどれくらいの数の総合医がいれば、労力的に支障を来さず、機能するとお考えですか。 福井 総合医がどのレベルまで扱うかによっても異なりますが、諸外国のシステムを参考に考えると、最低2割から3割でしょう。例えば、人口2000人に1人という割合で総合医が必要だと仮定すると、日本の1億2000万人の人口に対し、6万人が必要。今の医師数は30万人弱ですから、約2割に当たります。しかし、数字的にはもう少しいないとファンクションしないので、30%辺りが妥当ではないでしょうか。 前野 私も3割くらいだと思います。 福井次矢氏と前野哲博氏の対談は、1時間半以上に及び、総合医の必要性、その養成や専門医制度のあり方など、多岐に及んだ。 ――そうした総合医はどこにいるべきなのか。病院、あるいはクリニックなのでしょうか。地域により現在の医療提供体制が異なるので、一概には言えないかもしれませんが。 前野 両方に必要だと思います。専門医は今後ますますセンター化が進んでいくと思いますので、中核病院にいて、その対...
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