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専門医は「スーパードクター」にあらず

レポート 2012年5月19日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿日本医学会会長)の第7回会議が5月18日に開催され、「論点項目」(素案)について議論した。 「論点項目」(素案)では、「専門医」を「神の手を持つ医師」や「スーパードクター」ではなく、「それぞれの診療領域において十分な経験を持ち、安心・安全で標準的な医療を提供できる医師」と定義。その上で、専門医制度の質保障のほか、医師の地域偏在や診療科偏在の是正などを進めるために、「専門医の認定を学会から独立した中立的な第三者機関が実施する」方針を打ち出しているのが特徴だ。 専門医制度については「二段階制」、つまり、18の診療領域を基本領域として、その専門医を取得した上でサブスペシャリティの専門医を取得する仕組みを提言。さらに、「総合医」あるいは「総合診療医」を、既存の基本領域に追加すべきだとしているのがポイントだ。 今年8月までに数回会議を開き、中間取りまとめを行う方針。会議後、厚労省医政局医事課長の田原克志氏は、「基本的な方向性については了解が得られた」との認識を示している。 座長の高久史麿日本医学会会長は、総合医を医療費削減などの問題とは...