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大学と医師会の理解が養成の要◆Vol.6

スペシャル企画 2012年6月19日 (火)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――これから総合医を目指す若手医師は、4年間カリキュラムで研修を受けることになりますが、一方で、既に開業されている先生方についてはどうお考えですか。 福井 総合医を専門医制度の中に確立する場合には、既に総合医的な診療をされている先生方にも、何十時間かの講習を受けてもらい、「総合医」という肩書を持ってもらった方が、システムとしてはスムーズに進むと思います。私が日本医師会の生涯教育推進委員会の委員長をしていた際、こうした先生方を対象とした過渡的な措置として、経験年数別に受ける必要のある講習単位数を決め、総合医になるためのカリキュラム案を作成したことがあります。生涯教育の中の最も重要な提言が、毎年30以上の異なるテーマの勉強をしましょうという点でした。 前野 その結果、開業医の中に、総合医と名乗れる人と、名乗ることができない人が生じてしまうことに、きっと抵抗感を持つ方も多いのでしょうね。 福井次矢氏は、「総合医を育て地域住民の安心を守る会」の会長を務め、総合医に関する情報発信などに取り組んでいる。 福井 実際、うまく行きませんでした。日本プライマリ・ケア連合学会の先生方や幾つかの専門学会の先...