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「医学部新設、うさんくさい」と言ったわけ - 大久保吉修・神奈川県医師会会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2012年7月6日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「医学部新設はうさんくさい話」。5月末の記者会見で、こう言い放った神奈川県医師会の大久保吉修氏、その批判の的である、黒岩祐治・神奈川県知事は、2011年12月に、宮城、新潟、静岡の各県知事とともに、国に対して医学部新設を要望。この5月の「神奈川県医療のグランドデザイン」では、有識者会議の議論や県民のパブリックコメントを半ば軽視する形で、「国際的な人材育成の一環としての医学部新設」を打ち出している。 大久保会長に、「うさんくさい」との発言の真意や医学部新設をめぐる経緯のほか、准看護師の養成廃止問題など、黒岩知事の医療施策についてお聞きした(2012年6月26日にインタビュー。計3回の連載)。 大久保吉修氏は、「知事の特定の大学を念頭に置いた行為は、到底許されるものではないと考える」と問題視する。 ――まずこれまでの動きからお伺いします。黒岩知事は、2011年8月に「医療のグランドデザインプロジェクト策定チーム」を発足させました。県医師会役員も委員の一人でしたが、昨年末に1度、委員を辞職する動きがありました。 医学部新設について言えば、さらにその1年前、2010年末に茨城県、新潟県、静岡県...