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国際医療福祉大学にこだわる理由なし - 黒岩祐治・神奈川県知事に聞く◆Vol.2

インタビュー 2012年7月17日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――人材養成の観点から、医師不足問題についてもお聞きします。宮城、新潟、静岡、そして神奈川の4県知事の連名で、2011年12月20日、国に対して医学部新設を要望しています。県のグランドデザイン策定プロジェクトチームがまだ中間報告の段階であり、医学部新設の是非については両論併記でした。この時点で要望を出した理由は。 神奈川では医師も大変不足しています。特に勤務医が不足している問題があります。この問題については、非常に長い歴史があり、かつては「医師過剰時代が来る」と言われていた。 厚生労働省、役所というのは、いったんある方向性、見解を決めると、現場からは「医師が足りない」という声が上がってきても、それを変えようとはしない。矢崎(義雄)先生は、ご自身が座長を務められた検討会(編集部注:厚生労働省の「医師の需給に関する検討会」、2006年7月に報告書)で、「医師不足ということを明記したい」とおっしゃっていた。ところが、厚労省から「冗談じゃない。診療科による偏在、地域による偏在であり、決して全体としては不足しているわけではない」と言われ、押し切られたそうです。この経緯をご本人から聞いたことがあり...