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産科医療補償制度、当初見込みの半数か

レポート 2012年7月21日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

産科医療補償制度運営委員会が7月20日に開催され、2009年1月の制度開始から2012年6月末までの審査件数は357件、うち補償対象は327件に上ることが報告された。2009年の出生児に限ると、審査件数199件に対し、補償対象は175件(対象外となった24件のうち、12件は「再申請可能」)。 産科医療補償制度の補償申請期間は原則、満1歳から満5歳の誕生日まで。今後もこれまでのペースで申請が行われると仮定した場合、2009年出生児の申請期間終了時の補償対象は、約320件と計算される。産科医療補償制度を運営する日本医療機能評価機構は、子供の年齢が上がるにつれ、重症度が比較的低い場合の診断も可能になるとしており、実際には約320件よりも増加することも想定される。それでも、制度設計時に想定していた補償対象は年間600-800件であり、その半数程度にとどまる見込みだ。 それに伴い、制度の収支状況にも、現時点では大幅な余裕が生じている。例えば、初年度の2009年は、既に172件が補償対象になっている。収入保険料は315億2500万円、保険金(補償金)51億6000万円で、支払備金は214億2900...