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「日本再生戦略に大きな問題あり」、日医が批判

レポート 2012年8月29日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会は8月29日の定例記者会見で、政府が7月31日に閣議決定した「日本再生戦略」に関する見解を公表した(資料は、日医のホームページに掲載)。日本再生は急務であり、ライフ分野の成長戦略には日医としても貢献していくとしたものの、市場原理主義への反省が消失したという大きな問題があるとした。 会見した日医副会長の中川俊男氏は、「2010年の新成長戦略には、『それまでの行き過ぎた市場原理主義に基づいた生産性重視の経済政策は失敗であった』と述べているが、日本再生戦略にはそうした文言が一切ない」と問題視、公的医療保険範囲の縮小や公的保険外の民間サービスの拡大が示され、医療の営利産業化が進む懸念を示した。 「日本再生戦略」に関する見解を説明する、日医副会長の中川俊男氏。 見解では、具体的な項目を幾つか挙げて問題点を指摘。まず日本再生戦略の総論の中で、「医療保険制度に原則として『全て』の国民が加入する」とある点については、「例外を作ることを認めている」とし、国民皆保険はすべての国民が加入することが大前提であるとした。 また再生のための具体的施策として、「医療サービスと医療機器が一体となった海外展開...