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「疑似Ai」の駆逐に向け訴え続ける - 海堂尊氏に聞く◆Vol.3

インタビュー 2012年11月2日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――なぜ2005年に「Aiは頭打ちだ」と思われたのでしょうか。 2005年と言っても、Aiの活動は5年くらい既に実施していました。Ai学会を立ち上げてからも3年。僕は先頭を走っていたから、風当たりも強かった。解剖の前にAiを実施する有用性を説明すると、5分くらいで皆が納得する。「死亡時医学検索」はAiを主体にやればいい、と皆が納得する。しかし、理解は進んでも、なかなか動かない。皆、「変わりたくない」という思いがある。良いものだけれど、面倒くさいと考える。Aiセンターのようにシンボルのような塔を作ろうとすると、絶対怠惰な人たちが反対する。 それどころか、厚労省の一部トップと、何も分かっていない政治家と、法医学会と病理学会の一部トップが間違った方向で死因究明制度を作ろうとしていた。『ケルベロスの肖像』の最後で、Aiセンターは崩壊した。これはシステムとしてのAiが体制側によって壊されることの象徴でもあるのです。 今年7月に上梓した『ほんとうの診断学』の第二章について、「医学研究者にぜひお読みいただきたい」と語る海堂尊氏。 ――それでも、「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」(2005...