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「スイッチOTC、医師の意見必須に」

レポート 2012年10月31日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

日本医師会の鈴木邦彦常任理事は、10月21日の臨時代議員会で、10月17日の厚生労働省薬事・食品衛生審議会の一般薬品部会で、高脂血症薬「エパデール」のスイッチOTC化が了承されたことについて、「今回の了承は無効。慎重な審議が必要と考える」と、長野県代議員の菅沼哲夫氏の一般質問に対して答えた。 鈴木常任理事は、「エパデール」のスイッチOTC化案は約2年前から議論され、反対してきたとし、「突如再上程され、反対したが(通常は全会一致で決定するが)異例の多数決で強引に了承された」と説明。日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012」で「生活習慣改善は、動脈硬化性疾患の根幹であり、安易な薬物導入療法は厳に慎むべき」とされていることを紹介した上で、鈴木常任理事は「過去に発生した薬害事件の教訓からも、本来であれば慎重な審議が必要」と反対理由を述べた。 さらに、一般薬品部会の座長を含め薬系の委員が3分の2を占めていることを指摘し、「利益相反の観点からも絶対に認められない」と語気を強めた。エパデールのスイッチOTC化は、12月の薬事分科会で議論され、可否が決定する見込み。 鈴木常任理事は、...