1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 将来は院内調査で対応が理想 - 矢作直樹・日本医療安全調査機構企画部会部会長に聞く◆Vol.2

将来は院内調査で対応が理想 - 矢作直樹・日本医療安全調査機構企画部会部会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2012年11月7日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

矢作直樹氏によると、今回の報告書では、モデル事業とは異なり、遺族からの依頼も受け付けるようにしたのが、大きな改善点だという。 ――次に、報告書の考え方と各論をお聞きします。モデル事業は当初は第三者機関で調査する体制でしたが、途中から院内の事故調査も取り入れました。それを踏まえ、報告書でも、(1)院内で何らかの検証が必要と判断される事例を、24時間以内をメドに第三者機関に報告する、(2)第三者機関は24時間オンコール体制で報告を受け付け、スクリーニングし、適切な調査方法を決める、(3)調査方法は、院内型、第三者型のほか、その中間の位置付けとして第三者機関が院内調査に医師を派遣して調査などを行う協働型の3タイプとする――としています。 調査方法を三つに分ける点については、あまりもめませんでした。あとは時間軸の問題で、将来的には一定程度は第三者機関で実施する事例が残るかもしれませんが、基本的には大半は院内調査で対応するのが理想でしょう。ただし、いきなりそこに至るのは難しいため、三つのタイプで始めていくのが現実的だと思います。 ――第三者機関への報告対象は、「細かい定義はせず、院内で検証が必要...