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事故報告書、「何に使われても結構」 - 矢作直樹・日本医療安全調査機構企画部会部会長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2012年11月8日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医療事故の原因分析と再発防止という意味では、日本医療機能評価機構の役割と重複する部分があります。 重複する部分をなくして連携する中で進めるかどうかなどは、これからの検討課題です。ただ、日本医療機能評価機構の事業は、我々が第三者機関で想定している事業とは違う部分も多い。 「確実に運営できる体制作りが重要」と語る矢作直樹氏は、資金や人材の確保の重要性を強調する。 ――日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業は、死亡事例以外に、ヒヤリ・ハット事例も受け付けています。時間軸も異なり、同事業は「発生当日、もしくは2週間以内」の報告を求めています。 そうです。(医療事故情報等収集事業と第三者機関の事業は)入口から違うので、当然ながら出口も違ってくるでしょう。 ――調査結果は、個人情報を伏せた上で公表するとしています。これはどんな公表のイメージでしょうか。 今のモデル事業は概要だけを公表しています。評価は分かれており、再発防止の目的で、一般の医療機関も参考にする場合、「詳細な部分がないと意味がない」との指摘もあります。我々はその意見に賛成です。個人が特定できないような形で、きちんと事例を報告...