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医療事故だけ、「第三者機関なし」でいいのか

レポート 2012年11月23日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

11月23日に開催された第7回医療の質・安全学会学術集会で、「医療事故の第三者機関に何ができるか」をテーマにシンポジウムが開催された。 東京大学大学院法学政治学系研究科教授の樋口範雄氏は、「この7年間のモデル事業で何かはできるという確信を得たのではないか。そうであれば、いったんはとん挫したものの、第三者機関を作らなければいけない」と指摘、その上で、「(日本医療安全調査機構企画部会の“医療事故調”案について)先日の理事会で承認が得られたので今後、我々が説明をしていく必要がある」との見解を述べた。さらに、福島第一原発事故で第三者機関による調査が行われたり、10月1日には消費者庁に消費者安全調査委員会が設置されたことを踏まえ、「医療事故には第三者機関がなくていいのか、という議論がある」と投げかけ、第三者機関の必要性を強調した。 第三者機関の必要性を指摘する東京大学大学院法学政治学系研究科教授の樋口範雄氏。 樋口氏は、日本医療安全調査機構の理事で、同機構の「診療行為に関連した死亡の調査分析事業のあり方に関する企画部会」の副部会長を務める。「7年間のモデル事業」とは、2005年9月に日本内科学会...