「専門医で偏在解消」に異論続出
レポート
2012年12月3日 (月)
池田宏之(m3.com編集部)
厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿・日本医学会会長)の第13回会議が11月29日開催され、医師の養成数や医療提供体制における位置付けなどについて議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。専門医養成の目標に「地域医療の安定的確保」を掲げる労省案に異論が呈せられたほか、新しい専門医制度の設立に向けて、国に対して、地域医療再生基金が終了した後の支援や増加する若手医師育成のための施設への支援を要望する声が上がった。 日本医師会常任理事の小森貴氏は、「専門医は医師の質を高めるための制度。地域医療の安定確保、偏在是正を目的として考えるのは順序が違う」と発言。自治医科大学小児科教授の桃井真里子氏も、中間とりまとめで質の向上を目的として合意したことを踏まえて、「今までの議論が何だったのか疑問を感じる」と話した。 日本専門医制評価・認定機構理事長の池田康夫氏は、2人の意見に賛同した上で、「専門医制度はしっかりとしたプログラムがあってのこと。それを考えると、数が規定されるのは当然の話で、制度を変更して、地域医療の状況がさらに悪くなるのは絶対に避けなくてはいけない」として、地...
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