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手術縫合や医学的な説明担う看護師-東京・急性期編◆Vol.1

レポート 2012年12月6日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

東京都立川市にある国立病院機構災害医療センター。455床を有し、広域災害医療の基幹施設として3次救命救急医療などの高度な医療を提供する傍ら、地域の中核病院としての役割も担う。11月中旬のある日の午後1時前、消化器・乳腺外科に所属する認証看護師の吉田弘毅氏は、青色の手術着を着て、胆石性胆嚢炎で、開腹胆嚢摘出の手術を受ける高齢の女性患者を迎えに行った。朝に回診した時に確認した通り、痛みを和らげたい気持ちがあり、手術に抵抗を感じている女性は不安そうな表情を浮かべ、そわそわと落ち着かない様子。吉田氏が「緊張していますか」と声をかけると、顔見知りの看護師の言葉に、女性の顔の緊張がわずかに緩んだ。女性が手術室に入るのに付き添い、麻酔をかけてしばらくすると、手術開始。ガウンを着た吉田氏の今回の手術の役割は、外回りの看護師ではなく、医師の「第2助手」。患者の上半身の近くに立った。 外科医の指導の下、皮膚表層の縫合をする認証看護師の吉田弘毅氏。 手術が始まり、第1助手や術者が、体にメスを入れて、開腹を終える。鉤引きは、吉田氏の担当で、出血が続く中、ガーゼ交換のタイミングになると「ガーゼを替えてもらって良...