災害医療の課題はDMATと消防の連携―有賀徹・日本救急医学会代表理事に聞く◆Vol.2
インタビュー
2012年12月13日 (木)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
有賀徹・日本救急医学会代表理事に聞く Vol.1◆救急医療のカギ、トリアージと情報共有 Vol.2◆災害医療の課題はDMATと消防の連携 Vol.3◆専門医の機械的配置には“嫌悪感” ――災害医療におけるDMATの活動の検証などは。 まずDMATが出動して、その後、日本医師会のJMATが出て行くという流れがあります。しかし、このDMATは厚労省が先導してきたこともあって、他の職種とは独立している。 ――他の職種とは。 消防、警察、自衛隊です。独立していても構わないのですが、連携しないと困ることが多い。消防の方にとっては、「急に来ても困る」という事態もある。DMATが災害医療の拠点となっている病院に助けに入る。これはいいのです。医療者と医療者が交じることですから。 しかし、いったん災害の現場に出ようとすると、そこには消防や警察、自衛隊がいる。彼らは傷病者を見付け出し、搬送しようとしている。DMATが来るのは本当にありがたいことですが、自分たちの仕事と上手に連携してほしいと考える。 有賀徹氏は最初は脳神経外科だったが、脳神経外科病棟には交通事故の患者が多数占めていたことから、救急医療の道に...
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