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産科医療補償制度、訴訟率は5.6%

レポート 2012年12月12日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医療機能評価機構が運営する産科医療補償制度の運営委員会の第16回会議が12月11日に開催され、2009年1月の制度開始から2012年11月30日までの補償申請件数は451件で、うち補償対象と判断されたのは414件であることが報告された。補償後に損害賠償請求が行われた事案は414件中23件(5.6%)で、そのほか証拠保全で訴訟等は行われていない事案が8件ある。2011年12月末までに補償対象とされた252件のうち、損害賠償請求事案は18件(7.2%)であり、1年弱で増えたのは5件にとどまる。 23件の内訳は、訴訟提起事案が12件(うち解決済みは1件)、訴訟外の賠償交渉事案が11件(同3件)。「解決済みの4件については、産科医療補償制度の補償金の水準を超える損害賠償金の支払いだったため、調整を行っている」(日本医療機能評価機構)。産科医療補償制度は、補償金と損害賠償金を重複して受け取ることはできない仕組みであり、分娩機関が損害賠償責任を負う場合には調整が行われる。 2012年11月末までに原因分析報告書が作成・送付された187件に限ると、損害賠償請求事案は3.7%に当たる7件で(訴訟提...