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死因調査に最適な方法は病理解剖- 深山正久・日本病理学会理事長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2012年12月28日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

深山正久・日本病理学会理事長に聞く Vol.1◆病理診断の行動指針を作成 Vol.2◆病理解剖の減少が一番の課題 Vol.3◆最適な死因調査は病理解剖 ――ところで先生ご自身が病理の道を選択されたきっかけは何でしょうか。 私自身は最初、呼吸器内科をやっていました。臨床症状と病理を対比していく中で病理の重要性に気付くようになり、病理の道を志すようになったのです。また病理の道を選んだのは、表現は難しいのですが、率直に「臓器はきれい」と思ったという理由もあります。卒後3年経ったくらいのことです。 ――先生は病理の魅力を若手医師にどのように説明されているのでしょうか。 昔は病理のことを「ドクター・オブ・ドクターズ」と呼んだこともあります。病理を行うには、頭から足先までほぼ全身の病気を理解しておく必要があるからです。顕微鏡を通してではあっても、全身を診ることが宿命付けられているのが病理医です。全身の疾患について一生勉強し、考慮しなければいけないので厳しい仕事ですが、いろいろな臓器を相互に比較できる立場にあるのが面白み、喜びだと思います。また臨床医とともにディスカッションする喜びもある上、女性医師...