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認証看護師、「デメリットは患者に」―日本医師会・藤川謙二常任理事に聞く◆Vol.1

インタビュー 2013年1月15日 (火)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

厚生労働省は現在、チーム医療の普及・拡大の一環として、「看護師特定能力認証制度」の法制化を目指している。厚労省の看護師特定行為・業務試行事業も進む中、「チーム医療推進会議」(座長:永井良三・自治医科大学学長)の委員として、制度化について疑問を呈してきた日本医師会常任理事の藤川謙二氏に、本制度に関する考えなどを聞いた(2012年12月19日にインタビュー。計2回の連載)。 ――改めて認証看護師の制度に反対する理由を教えてください。 医師は医師法に基づき、「診察し、必要な医療を提供する」、看護師は保助看法に基づき「療養上の世話と診療の補助を行う」ということが大きな前提としてあり、チーム医療が目指すのは、「国民により良い医療を提供すること」です。この点については、看護関係団体も異論はないと思います。患者からすると、自分の行った医療機関で提供される「ベストな医療」を受けたいわけですから、医師が忙しいから「看護師にやってもらいましょう」というのは疑問を感じます。患者からしても、あえて認証看護師による医行為を望むとは思えません。 確かに看護の質の向上は必要ですが、法律を変えてまで、他の分野に業務を...