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事故調の“中澤私案”を厚労省に提出 - 中澤堅次・秋田労災病院第二内科部長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2013年1月7日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

院内事故調査、第三者機関による調査、どちらを重視するか――。厚生労働省の「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」では、論点の議論は一巡したものの、“医療事故調”の骨格については、いまだ意見が分かれている。 本検討部会の構成員の中で、一貫して院内における事故調査を重視する主張を展開しているのが、秋田労災病院第二内科部長で、NPO法人医療制度研究会理事長の中澤堅次氏。事故調査の目的は「患者の基本的人権」を守るために、医療者と患者・家族の納得を得ることにあると考えるからだ。2012年末、厚労省に「中澤私案」を提出した中澤氏に、同案の内容をお聞きした(2013年1月4日にインタビュー。計2回の連載)。 ――この段階で試案をまとめた理由は。 前回の12月14日の会議で議論が一巡し、次の会議から取りまとめに向けた議論に入るとのことで、そこで何らかの案が出てくるのでしょう(『消費者庁、現状では医療事故も調査』を参照)。ただし、対立点は結構あると思っています。第三者機関と院内による調査のどちらを基本とするかで、制度のデザインが全く変わってくる。この辺りの議論がまだ尽くされておらず、最初...