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社会保障にも効率化が必要-真野俊樹・多摩大学統合リスクマネジメント研究所教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年1月25日 (金)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

真野俊樹・多摩大学統合リスクマネジメント研究所教授に聞く Vol.1◆最先端の医療モデル示せる可能性あり Vol.2◆社会保障にも効率化が必要 ――医療の「産業化」は「利益」をイメージしがちですが、著書では違った印象を受けました。 「産業」して医療を捉えた時に何がポイントになるかと言うと、もちろん「金儲け」の側面はありますが、「効率的に良いものを提供する」側面もあります。本の中でも、それを強調しました。米国でも地域医療が話題になっていますが、別に非常に儲かるわけではありません。儲けようと思えば、「救急だけ」「透析だけ」「日帰りの外来手術のみ」というのが主流と思いますが、米国も株式会社病院が地域医療をする時代になっています。 地域医療の場合には、富裕層向け医療のようにむやみに価格を上げるわけにはいきませんので当然効率を上げないと病院の経営も立ち行かないので、「効率良く良いものを提供する」というのが、産業化の一番大きなテーマと考えて良いでしょう。「産業化」は金銭に結び付く話に感じるので、日本の医師で嫌がる人が多いですが、「安く良い医療」を提供するという視点を、強く持った方が良いと思います。...