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分断より融合、威張るより謙虚に-岩田健太郎・神戸大学感染治療学分野教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年1月29日 (火)  聞き手・まとめ:島田 昇(m3.com編集部)

『スーパー指導術』岩田健太郎氏に聞く Vol.1◆「指導にメリットない」なんて心が貧しい Vol.2◆分断より融合、威張るより謙虚に 2013年に向けた言葉として岩田健太郎氏は「Dilemmaに耐えよ!」と記した。 ――ご自身のキャリア形成について教えてください。研修先を医局の外に求め、米国、中国と渡り歩き、亀田総合病院、現在の神戸大学に至っています。 僕は子どもの頃から、「分断」よりも「融合」を好む傾向がありました。例えば、理系と文系、男性と女性のような分け方ではなく、「分断するのではなく統合する」「違いを見るのではなくて同一性を見る」というところに、直感的に興味を持っていたのです。 大人になってからこの直感を整理すると、世の中に根本的な違いなどはなく、ただ、「視点が違う」と考えていたのだと思います。例えば、あるお店の料理が美味しいか普通かの評価は、食べた人の見方の問題で、絶対的な違いではない。数字は客観的な違いと受け取られがちですが、内閣支持率が65%あるとして、この数字が高いか低いかは、主観です。さらに内閣支持率が60%になったとして、これを「支持率が低くなった」「支持率に大した...