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衛星を通じた被災地情報収集が可能に

レポート 2013年1月31日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

日本医師会と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月30日、JAXAが打ち上げた超高速インターネット衛星「きずな」を用いた災害医療支援活動に関する協定を結んだ。日医としては、災害発生時、優先的に「きずな」を利用した被災地情報の収集ができるようになるほか、今後、両者で災害を想定した実験をして、ノウハウの蓄積を目指す。 協定に署名した日医の横倉義武会長㊧とJAXAの立川敬二理事長。 「きずな」はJAXAなどが2008年に打ち上げた衛星で、可搬型の直径45センチのアンテナで155Mbpsのインターネット通信ができ、アジア・太平洋全域をカバーしている。東日本大震災の発生時には、アンテナが岩手県庁、釜石・大船渡両市の3カ所に運び込まれ、1カ月間通常のインターネット接続ができなかった被災地情報の共有に活用した。 日医も東日本大震災で、被災地医師会とのテレビ会議やJMATの派遣で支援をしてきたが、現地の状況把握や医療チーム同士の引き継ぎが不十分だったり、被災地のニーズや交通事情が不明なまま、チーム派遣や物資支援を決定せざるを得ない問題が発生。「先発チームと後発チーム、被災地医師会とJMAT派遣元医師会...