1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 第三者機関、“悪い冗談”になる懸念も

第三者機関、“悪い冗談”になる懸念も

レポート 2013年2月12日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

NPO法人医療制度研究会の第76回講演会が2月10日開催され、同研究会理事長で厚生労働省の「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」の構成員を務める中澤堅次氏(秋田労災病院第二内科部長)が、院内の事故調査を基本とした“医療事故調”に関する私案を紹介した。同案は昨年12月に厚労省に提出、2月7日の同検討部会でも説明している(『「患者側に事故報告書を渡すのは当然」』、『事故調の“中澤私案”を厚労省に提出』を参照)。 処分と関連する第三者機関の設置について、中澤堅次氏は、“悪い冗談”とけん制。 中澤氏は、私案をまとめた背景について、「モデル事業は、費用と時間がかかり、調査の人員確保が大変なことなどから、院内調査を重視し、その結果を利用する方向に転換した」と述べた上で、「検討部会では、私は院内調査の重要性を訴えたが、透明性に疑問を抱く意見もあり、院内調査の実態を明らかにして議論する必要性が出てきた」と説明。モデル事業とは、2005年に日本内科学会などがスタート、2010年から日本医療安全調査機構に移管された「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業だ。 「医療事故調査の議論で、...