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「復興五段階」、四段階がいまだ続く - 小川彰・岩手医科大学学長に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2013年3月7日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

震災直後に、「復興は五段階で進む」との見方をしていたのが、岩手医科大学学長の小川彰氏。震災1年後の段階で、既に第四段階に入っていたが、2年後の今も同じ段階にある。復旧・復興のスピードは遅くなったものの、岩手医大には災害医療地域支援教育センターがこの4月に完成、被災者の心のケアなどの健康管理に継続的に取り組むほか、災害医療の拠点としての機能を強化する。 小川氏に岩手県の医療の復旧・復興の現状と、今後の見通しについてお聞きした。小川氏へのインタビューは、自民党の議連が東北地方への医学部新設を決議した直後で、話は新設問題にまで発展した(『医学部新設の推進を決議、自民議連』を参照、2013年2月27日にインタビュー。計2回の連載)。 ――先生は震災直後、復興のプロセスは五つの段階に分かれるとお話されていました。昨年の今ごろからちょうど第四段階、「いわて過疎地被災地新医療モデル」の取り組みを開始されていました(『「復興五段階」の三段階まで進展』を参照)。被災地の現状はいかがでしょうか。 被災地の状況は、昨年からあまり変わっていないですね。第五段階のうち第一段階は、DMATなどの支援による震災直後...