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医学部新設は絶対に認めず - 小川彰・岩手医科大学学長に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2013年3月14日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――街の再生の先行きが分からないと、医療の復興の行方も見えにくい。 結局は国がそれぞれの街に、どの程度の補助を出すかということ。1兆円なのか、5000億円、3000億円なのかで全然違う。高所移転と言っても、高台はなく、造成して街を作らなければいけない。「5000億円出すから、それで計画を立てて街を再生しなさい」などと言わないと、お金がなければ計画倒れになってしまうので、首長も計画を立てにくい状況にあります。 ――予算が先に決まり、その範囲内で計画を立てる方が現実的。 小川彰氏は、「大学に医師派遣機能を持たせて、地域偏在を生まない臨床研修マッチングのシステムを構築すれば、今のままでも問題ない」と語り、医学部新設に強く反対する。 はい、国が予算や街づくりのガイドラインを示していないことが一番の問題だと思います。 ――今は第四段階であり、やるべきことは多々ある一方、第五段階に行く見通しは立たない。 10年かかるのではないか、とも言われています。街の健全な再生がないと、医療の最終形も出てきません。いつまでも仮設で、ということになります。 ――医療体制は当面は今の状況が続く見通しですが、医療の中...