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依然看護師不足、地道な努力続く南相馬市

スペシャル企画 2013年3月8日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

震災から2年経過した福島県南相馬市では、人口や医師が一定数回復しながらも、急速な高齢化が進み、看護師不足を主因とする不十分な医療体制が続いている。看護師は募集をかけても集まらない状況に加え、地域の病院の1つは今年中に、市外への移転することを決めた。明るい材料が多くないは中、地元の医師たちは、研修医の受け入れなどに取り組み地域医療を建て直し、復興につなげる努力を続けている。 超高齢化「日本の未来の縮図」 避難民の避難先での定着を懸念する南相馬医師会長の石原開氏。 震災前は7万1000人の人口を抱えていた南相馬市。福島第一原発の事故で、大半が避難し、一時期1万人台まで落ち込んだが、今年2月末時点では4万9000人を超えるまでに回復した。qただし、地域により相違が見られ、福島第一原発から20km圏内にある小高区は今も「警戒区域」。20~30km圏内で、南相馬市立総合病院のある原町区は、事故直後は「屋外退避指示区域」、次いで「緊急時避難準備区域」に指定され、2011年9月30日まで続いた。現在4万7000人で、震災前から約1万2000人近く増加したが、その数は頭打ちになりつつある。さらに人口の...