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日産婦が福島に医師派遣を決定

スペシャル企画 2013年3月12日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

日本産科婦人科学会(日産婦)は3月9日の理事会で、慢性的な産科医不足が続く福島県に、今春以降、継続的に1人の医師を派遣することを決めた。東日本大震災から2年が経過したが、福島第一原発事故の影響で医師数が回復せず、福島県が同学会に依頼して、派遣が実現した。 福島県立医科大学が同学会に依頼した文書によると、2010年における福島県の10万人当たりの産科医数は6.3人(全国46位、全国平均8.4人)。震災後から昨年9月までに、福島県産科婦人科学会では11人が県外に移動し、厳しい状況に拍車がかかった。 日産婦は各大学に、派遣を依頼し、3月上旬までに条件付きも含めて13大学が協力を表明している。派遣期間は各大学1カ月間。4月から5月にかけて支援が始まる。 同学会は、被災直後の2011年3月から12月にかけて、34大学から108人を、宮城・岩手の両県に派遣したが、福島県への派遣は初めて。同学会では当初は半年以上の派遣協力を要請したが協力者が集まらず、1カ月間に変更して改めてアンケートを実施した。同学会震災対策・復興委員会の岡井祟委員長は「産科医は全体として厳しい状況だが、1年間は協力できる」と話し...