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内部被曝リスク「低いと言える」、東大・坪倉氏

スペシャル企画 2013年3月13日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

坪倉正治氏は、内部被曝以外の健康リスクを考慮する必要性を指摘する。 福島県南相馬市を中心に、ホールボディーカウンター(WBC)による地域住民の内部被曝の検査を続けてきた坪倉正治氏(東京大学医科学研究所研究員)は、この2年間で、大多数の人で、日常生活での被曝が問題のないレベルまで低下していることを見出し、生データの公表プロジェクトも進める。ただ、被曝量の突合の問題や、被曝以外の健康問題への関心の薄さなどの問題点も浮かび上がっている。 セシウムの移動続く 坪倉氏は南相馬市立総合病院の非常勤医師も務めている。南相馬市民を対象としたWBC検査について、2011年9月から2012年3月(対象7814人)と、2012年4月から同年9月(対象6977人)のデータを比較すると、セシウム137について、おおよそ250Bq/bodyを下回る検出限界値未満の人の割合が、66.9%から、92.0%と25ポイント以上増えた。主に尿とともに排出されているとみられ、坪倉氏は「(順調に低下しているのは)食品の出荷規制などの対策の効果があった。年間の内部被曝量が1mSvに達するのは、350-400Bq/kgを1年間維持...