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緊急被曝医療の3つのポイント

スペシャル企画 2013年3月15日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

福井大の寺澤秀一氏は「緊急被曝医療は、医師にとって特別な状況でない」と話す。 福島第一原発の事故では、福井大学から派遣された医師が、原発近くの施設や原発敷地内で医療活動を続け、事故直後には、被曝医療に携わる医師の半数を、福井大からの派遣医師が占めていたこともある。日本最多の原発を抱える福井県で、震災前から緊急被曝医療に対応できる救急医の育成を続けてきた成果とも言える。当初から養成に携わってきた同大地域医療推進講座教授の寺澤秀一氏(元救急部・総合診療部)は、福島の経験から、「緊急被曝医療のポイントは3つで十分対応できる」と話し、1日で修了可能なトレーニングプログラムの運用をこの3月から始める。 半数が福井の医師 福島第一原発の事故が発生した2011年3月。発生当初、緊急被曝医療への対応混乱する中、福島県楢葉町のJヴィレッジにいた医師15人のうち、約半数は福井大から派遣された医師だった。一方で、福島県内の医師はゼロ。2年が経過した現在も、福井大からの医師派遣は続く。福島県では、水素爆発で体表面に一時的に放射性物質が付着した患者や、傷口に放射性物質が付着した患者など放射線被曝に関連した患者の...