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2つのDMAT、次なる災害への備え進める

スペシャル企画 2013年3月21日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

東日本大震災で救助活動を繰り広げたDMAT。「自己完結」を目指し、全国に会員の広がる厚生労働省DMAT(以下、日本DMAT)は、震災で医療者の搬送や通信で問題が発生したのを教訓に体制を見直しつつある。活動が円滑に進んだ東京都の東京DMATも、より対応範囲を広げる改善を進め、日本DMATの資格も持つ隊員なども増加している。 課題を通じて活動要綱の見直し 日本DMATの小井土雄一氏は、「今後、現場では消防や自衛隊との関係を強化したい」と話す。 日本DMATの拠点となった一つが、岩手県・花巻空港。震災翌日の3月12日から16日までの間に、全国から74チームが集まった。しかし、花巻空港から被災地への足がなく、ほとんどの隊員が空港で足止めされる形となり、2、3日後に20チームを沿岸部に派遣するにとどまった。食糧や燃料も含めた「自己完結」を目指す、日本DMATの方針が、足かせとなった。被災地入りできなかった隊員は、花巻空港で、「Staging Care Unit(SCU)」を展開したが、日本DMATの事務局長を務める小井土雄一氏(国立病院機構災害医療センター)は「もっと早く(医療者の足の確保などに...