「事故調査は医療者の責務」、全国医学部長病院長会議
レポート
2013年3月28日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
全国医学部長病院長会議の「大学病院の医療事故対策委員会」(委員長:有賀徹・昭和大学病院長)は3月25日、「診療に関連した予期せぬ有害事象(死亡事故)などの調査のあり方」(案)をまとめた(図1。以下、医学部長病院長会議委員会案)。今年5 月に開催予定の同会議の理事会と定例総会を経て、同会議案として正式決定する予定。 有賀氏は、「患者のためにより良い医療を提供するという、医療者として一番大切な役割の延長線上で考えた案」と説明。この考えに立脚し、「医療事故の調査は、日常診療の延長線上に位置づけられる我々の責務」と明記した点が最大のポイントと言える。その上で、調査の目的は、「事故の原因分析を通じて再発防止のためにシステムの改善などを検討し、日常診療における患者の安全をより一層高め、医療の進歩に寄与することにある」と定めている。事故調査は、患者・家族の意思にかかわらず、医療者が自主的に行うという考えが、同案の根底にある。 全国医学部長病院長会議の「大学病院の医療事故対策委員会」委員長の有賀徹氏は、「医療事故は日常診療の延長線上として捉え、医療者の責務として実施すべき」と述べ、医療者としての気概を...
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