「日医と日本医学会のけんか別れ防ぐ」、今村副会長

日本医学会が、一般社団法人化し、日本医師会から分離・独立する準備を進めていることが、3月31日の第128回日本医師会定例代議員会で説明された。日医副会長の今村聡氏が、徳島県代議員の木下成三氏の代表質問に対して回答。一般社団法人は誰でも設立可能で、今村氏は「けんか別れの印象を持たれると、医療界の分断に利用されかねない」と話し、協力関係を維持しながら、穏やかに進めたい考えを示した。ただ、代議員からは、「日医の弱体化につながる」と不安視する声が相次いだ。 日本医学会は現在、日医の定款で、日医の「内部機関」として位置づけられ、各分科会（学会）を束ねる連合体組織にとどまるため、個々の分科会に対する日本医学会の発言力は弱い。今村氏は、日本法医学会が1994年に、「異状死」の届け出を規定した医師法第21条について独自に解釈を提示した経緯を挙げ、日本医学会内で、「事前の内容確認や他の分科会への意見聴取がなく、混乱を招いた。日本医学会を法人化して発言力を強化すべき」という意見があることを説明。また、日本医療安全調査機構などとの関係において法人化を求める声や、「日医の施策が納得できない」という声もあるとい...