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「専門医は国民のため」、発想転換を - 丸山泉・日本プライマリ・ケア連合学会理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年4月12日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――総合診療専門医が制度化された際、家庭医療専門医の扱いはどうなるのでしょうか。 内部的にはどうあるべきかを議論していますが、家庭医療専門医が今後どうなるかについては、今の段階では、「分からない」というのが回答です。しかし、私たちが積み重ねてきた経験、培ってきた医師像については、学会として持ち続けます。 最近思うのですが、「学会」の在り方が間違っているケースが多いのではないでしょうか。学会の役割、イコール専門医の養成となっていると考えられる一面もあります。それでは専門医のための学会であり、専門医の資格を取得するために学会に入ることになってしまう。果たしてそれでいいのか、個人的には疑問です。各専門領域を深く突き詰める。ある種の方向に収れんさせていく。その論理的な議論の場、それが学会でしょう。 我々の立場に置きかえれば、総合診療医が深くかかわるこの領域を、学問として育て上げるのが、日本プライマリ・ケア連合学会です。 丸山泉氏は、「国民のための専門医」を考える必要性を指摘する。一つは、「国民に分かりやすく」、もう一つは、国民に何を担保するのかだという。 ――同じ分野に関心を持つ人が集まり、学...