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最大の成果は「総合診療医」の創設 - 高久史麿・日本医学会会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2013年4月10日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」が、2年近い議論を終え、意見を取りまとめた(『新専門医制度、2017年度開始に向け報告書』を参照)。最終報告の柱は二つ。一つは総合診療医を基本領域の専門医として位置付けること、もう一つは専門医の認定などを行う第三者機関の設立を打ち出した点だ。第三者機関に関しては、国の直接的関与が否定され、専門医制度見直しのボールは、医療界に投げられたことになる。 同検討会の座長を務めた日本医学会会長の高久史麿氏に、最終報告のポイントと、専門医制度見直しの今後の見通しなどについてお聞きした(2013年3月27日にインタビュー。計4回の連載)。 ――検討会の焦点の一つは、総合診療医をめぐる議論でした。 今回の検討会の報告書で、最も画期的かつ最大の成果は、総合診療医が基本領域の19番目の専門医として位置付けられたことです。名称については、「総合医」の方が良いと思っている委員もかなりおられましたが、医師会の委員の方が、「かかりつけ医、イコール総合医」という理由から、「総合医」と混同すると困るので「総合診療医」とするよう主張されました。(2012年後半に行われた)日本...