国試も含めた医師養成の見直しを - 高久史麿・日本医学会会長に聞く◆Vol.4
インタビュー
2013年5月1日 (水)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――卒前教育まで話を広げると、この辺りも見直す必要が出てくるのでしょうか。 卒前の臨床実習の目的は、基本的な診療能力を身に付けることであり、医学部の5年と6年の2年間、あまり濃淡を付けずに全科を回り、臨床実習をすれば良い。そして初期研修で実践的なことを学び、将来目指す専門も一部取り入れていくのが良いと思っています。 「今後、一番難しいのは、総合診療医の養成プログラムを作成すること」と語る高久史麿氏。 しかし、以前から言われてきたことですが、国家試験対策のために臨床実習が疎かになり、医学部の最後の1年はほとんどやらない大学もあります。そうなると臨床の能力は落ちる。国家試験を見直すことも必要です。臨床実習前に、CBTやOSCEをやっているので、国家試験では、臨床実習をきちんとやらないと解けないような問題を出すと思います。また、体調が悪かった人や、つい考え間違いをして落ちてしまった人などにチャンスを与えるために、CBTのように問題をプールして、2月と3月に2回試験しても良いと思います。1回失敗したために、1年間待つのは無駄だと思います。 ――その辺りは、医療界と厚労省が話し合い決めればいいこ...
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