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外科医の時間外150時間超、いまだ過労死水準

レポート 2013年4月11日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本外科学会と外科関連学会協議会加盟学会が共同で2012年末(2012年調査)に実施した調査の結果、2012年度の診療報酬改定を受け、「外科に特化した待遇改善策」を実施した病院は約3割で、2011年3月の調査(2011年調査)の約1割から増加したことが明らかになった。福岡市で開催されている第113回日本外科学会定期学術集会で4月11日、記者会見が開かれ、公表された。 もっとも、外科医の労働時間は1週間当たり78.5時間(兼業や当直も含む)、1カ月当たりの時間外労働は月154時間となる計算で、依然として過労死水準にある。2010年度と2012年度の2回の診療報酬改定で手術料は大幅アップし、手当などの形で外科医個人に還元する病院は増えつつあるものの、労働時間の短縮などの改善には至っていない現状が浮き彫りになっている。 4月11日の記者会見では、関係団体の代表者も出席。 当直明けの手術参加も、「いつもある」「しばしばある」との回答が約6割に上り、「疲労による医療事故やインシデントの経験がある」あるいは「手術の質が低下することが多い」との回答も当直明け手術経験者の2割を超え、労働環境の悪化が医...