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『医療にたかるな』は問題提起の書 - 村上智彦・医療法人ささえる医療研究所理事長◆Vol.1

インタビュー 2013年5月9日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

『医療にたかるな』(新潮新書)。その帯には、「闘う医師が怒りの告発!」との言葉が躍る。本書をこの3月に上梓したのは、医療法人社団ささえる医療研究所理事長の村上智彦氏。財政破綻した夕張市の医療再建に取り組んだ医師として知られる村上氏は、刺激的なタイトルの本書について、「この本に書いたのは、皆が気付いていること」と気負いなく語る。現状の医療や社会への問題提起が主眼だが、日本は世界のトップレベルの長寿国を維持できるという「希望」を込めて書いたという。村上氏に、本書の背景にある問題意識などをお聞きした(2013年4月22日にインタビュー。計6回の連載)。 ――『医療にたかるな』というタイトルで本を書こうと思ったのは、いつ頃ですか。 1年前くらいから、一応文章は書いていた。ある時、新潮社の編集の方が僕の講演を聞いたんですよ。それで、「本にしたい」と言われた。「どんなイメージ?」と聞いたら、「講演内容をそのまま本にしてくれればいい」と。それで書いた。 「医療者じゃない人、つまり普通の人に読んでほしい。皆、医療の問題を言うと、『自分は蚊帳の外』『専門家の問題』と思っているけれど、そうじゃないと思う」...