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“戦う”医療から“支える”医療へ- 村上智彦・医療法人ささえる医療研究所理事長◆Vol.4

インタビュー 2013年5月29日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――『医療にたかるな』の答えを実践する場所ができたわけですが、この半年間、どんな活動をされてきたのでしょうか。 街作りですよ。医療、福祉以外の人と、いかにつながれるかが大事で、僕は口癖のように、「医療や福祉は手段」と言っている。「医療を受ける」のは、目的じゃない。これを意識してやっていかないと、手段を目的化してしまう。ここには、パン屋さん、お坊さん、農家の人とか、いろいろな職種の人が集まってきます。 ――生活すること、そのものが目的。 はい。生活、土いじりだったり、農業だったり。何かちょっと手伝ったり、仕事だったり。医療、福祉関係者は、真面目にやっているけど、僕は「そこまで提供できないでしょう」と言っている。それを素直に認めて、生活の部分はお願いして、僕らがバックアップに回ったら、できることは増える。バックアップという前提で考えると、そんなに難しく考えなくても、街作りに参加できます。高齢化が進むと、リスクは高くなる。医療は、その時の安全保障という役割。 ここの(診療所併設の)有料老人ホームでも、スタッフには、「僕はバックアップをやるから、何かあったら駆けつけるから、好きなことをやってく...