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「すべての人にやさしい医療を」 - 羽生田たかし・日本医師会副会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年6月14日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生が国政に出られる場合には、各地域の取り組みを下支えする制度を作り、皆保険を維持することが求められる。 厚労省の役人が、机の上で考えたことを押しつけようとしても無理。100カ所の地域があれば、100通りの地域医療がある。ベースが何かを考え、そこは国が金銭的な面倒を見る。あとはそれぞれの地域に任せることが必要。「補助金は出すけれど、口は出さない」形でやらないと、地域医療は再生しない。 個々の患者に見合った最適な医療を提供するのが、「フリーアクセス」であり、そのアドバイザー的な役割を果たすのが、かかりつけ医だと、羽生田たかし氏は言う。 ――東京のように人口が多く、これから高齢化が進む地域と、既に高齢化が進みかつ人口が少ない地域では、求められる医療は違う。 その通りです。大都市周辺の高齢化が急速に進展する地域と、人口減少が進む地域では違う取り組みが必要です。5年後、10年後にその地域の人口構成がどうなるかを見据えた上で、医療・介護の提供体制を作ることが大切です。 ――先生は政策として、「すべての人にやさしい医療を」を掲げています。「すべての人」と言っても、立場、価値観により、求めるもの...